保育現場の過酷さと賃金の安さ

幼い頃からずっと憧れていた保育士になる事が出来た私は、どんな仕事になるだろうと楽しみな気持ちばかり期待して就職しました。働き始めてみると、どこのクラスも人手不足で、どこのクラスも子どもと丁寧に関われているとは言い難い状態でした。有給はもちろんありましたが、体調不良ならまだしも旅行などのレジャーで休む事は後ろめたい雰囲気がありました。誰かが休むと、どこかのクラスでギリギリの人数配置で保育をするとわかっていたからです。正職員の人数に関しても、働き始めるまではもっとたくさん配置されていると思っていたので、パートの方の比率にも驚きました。パートの先生にも良い保育をされる先生はたくさんいますが、時間が来たら退勤されてしまうので、残った事務仕事や行事の企画などはほとんど正職員で行わなければいけないんです。パートの先生に任せるのは、保育の他には簡単な作業や掃除などしかありませんでした。私は臨時職員の期間を経て3年目から正職員になりましたが、たいして手取りのお給料も変わらず、責任だけが増えたので、それならいっそパートになりたいと思ったほどです。勤務時間に1時間の休憩もありますが、連絡ノートの記入で時間を全て使ってしまうので、実際のところは休憩ではありません。普段の業務以外にも、平日の夜や土日にも研修会などがあるので、行事とこれらでかなりの休みが潰れます。私は結婚を機に保育園を辞めました。保育士をしながら子どもを産んで、育てながら働くのは難しいと感じたからです。実際に、小さい子どものいる保育士の先生は、正職員として働く事に悩んでいました。自分の子どもを預けながら、他人の子どもを見ている事にジレンマを感じるからだと思います。私も想像ですが、その気持ちは十分に理解できました。そのジレンマを乗り越えることが出来るほどの賃金がもらえません。命を預かる職業なのに、世の中に軽く考えられている、誰でも出来ると思われていることに苛立ちを感じています。